体外受精、顕微授精の採精について

採精はマスターベーションで行います。


医療機関の採精室で採精するか、自宅で採精したものを持参するかのどちらかの方法を選びます。

自宅採精の場合は、医療機関から渡された容器に入れ、指定時間内に持参します。


人肌程度が適温なので温めたり、冷やしたりする必要はありません。


また、数回射精して精液を多くすることも必要ありません。


かえって多すぎると、精子の質を悪くしてしまうこともあります。

 

採精した精子は濃縮洗浄して運動率の良いものを技師が選びます。

精液中に精子がなくても精巣内や精巣上体(副睾丸)にある場合は、その部分から採精します。

この場合も麻酔が使用されるので、強い痛みは感じないと言われますが傷跡が数日にわたって痛むなど、個人差があります。

術法は

①精巣から採取する    「精巣精子採取法(TESE)」
②精巣上体から採取する 「精巣上体精子採取法(MESA)」

の二通りあります。


また、濃縮洗浄方法は3種類あり、いずれの方法で得られた精子の運動性についてはほとんど差はありません。

①パーコール法
密度の違うパーコール液を二層に重ねて、その中に精液を入れ,遠心分離器にかけます。元気のよい精子だけが、容器の底に沈むので底に沈んだ精子を採取します。

 

②アイソレード法
アイソレード液によって、元気な精子とそうでない精子を分離させ、さらに、培養液で洗浄してきれいにアイソレート液を除去し、培養液に運動性のよい精子を入れます。

 

③スイムアップ法
濃縮した精液に培養液を乗せると時間とともに、運動性のよい精子が遊泳してくるので、その精子のみを集める方法です。

 

どの方法かは医療機関によって違います。

 


 


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