体外受精か顕微授精か?

体外受精(IVF)と顕微受精(ICSI)のどちらかの方法を選ぶかはそれぞれの状態によって決まります。

明らかな受精障害や人工受精では受精が難しい場合は、体外受精(IVF)になります。


場合によっては先に体外受精(IVF)を行い、受精しなかった場合に顕微受精(ICSI)になることもあります。

最近は排卵誘発剤で数個の卵を採卵し、体外受精をしたがうまく受精をしなかった場合、顕微授精(ICSI)になる方法を採用している医師も多いです。

日本産婦人科学会
「体外受精・胚移植」に関する見解に対する考え方(解説)


大抵の場合、タイミング療法を行い、体外受精、それでも受精しない場合は顕微授精となります。


これをステップアップ療法といいます。

いきなり、患者の希望で体外受精や顕微授精はしない病院がほとんどです。


年齢的なものもあるので一概には言えませんが、経過をみるためとデータなどで医師が判断します。

体外受精や顕微授精の場合、排卵誘発剤を使います。

これを総称して排卵誘発剤治療といいます。

 

不妊治療の成功の平均は個人差もありますが

 

排卵誘発剤治療は初診後約3カ月~6カ月で妊娠

人工授精では2.4回の治療で妊娠
体外受精では1.7回の採卵で妊娠

年齢が高くなればなるほど妊娠率は低くなります。

 

また、いい病院(信頼できる医師)に出会えるまでいくつもの病院を変える患者さんも多くいます


それほど深刻であるといえます。


いい病院、信頼できる医師、成功率の高い病院の情報は切実な願いです。


最近は体外受精の研究が進み、ART(生殖補助技術)が向上し、波乱誘発剤などを使い、「なるべく多くの卵を採って、妊娠率を上げる」という考えと多量の排卵誘発剤、点鼻薬などを用いず、内服薬のクロミッドを用いる自然周期採卵によって
卵巣に負担をかけることなく、良質の卵子が採れOHSS(卵巣過剰刺激症候群)などの危険から回避するARTを採用している医療機関もあります。

 

つまり、自然妊娠では、毎回の周期で排卵されてくる卵は1個か多くても2個ですので人間のもつ力を必要最小限の医療で手助けをするという考え方です。

どちらの方法を選択するのか、それによって医療機関を選択できたらよいと思います。

体外受精、顕微授精は保険適応ではありません。


体外受精、顕微授精の治療費の問題もあります、

一回の治療で最低でも35万~40万の費用が必要なのです。

国からの援助はありますが、収入によって助成金を受けれないこともあるので、自治体のホームページから確認することをお勧めします。

 

医療機関の窓口でも教えてはくれますが、まず、どういった助成金があるのかを知ってから、窓口で尋ねた方がよいと思います。


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