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胚(受精卵)を凍結保存する

凍結した胚(受精卵)による、妊娠・出産がはじめて報告されたのは、1983年のことです。

移植できなかった胚(受精卵)はそれまでは破棄されていたのですが、凍結技術が確立され新たな可能性が広がりました。

凍結されている胚(受精卵)を移植するのであれば、新たに「採卵」「採精」する必要はなく、通院の回数を減らし、体への負担も軽くなります。

凍結胚は新鮮胚に比べて、妊娠率が低いと言われますが、凍結、融解の技術が進みましたので、病院によってはほとんど差がないところもあります。

胚(受精卵)の凍結保存の方法

生物の細胞は−190℃以下で活動が止まるため、−196℃の液体窒素で凍結保存ができます。
胚(受精卵)の凍結保存はこの原理を利用したものです。
しかし、凍結や融解時はどうしても、胚(受精卵)はダメージを少なくするように保護物質を加えて、温度を調節する必要があります。

凍結方法には2種類あります。

・急速凍結法(ガラス化保存法)
胚(受精卵)を直接高濃度の凍結保護剤で処理しながら、急速に凍結します。
方法は室温で脱水してから、液体窒素の中に投入し、30分程度で凍結させてます。

融解の方法は37℃の凍結保護剤の入った、培養液の中に胚(受精卵)を入れ、急速に融解し、徐々に凍結保存剤を薄めていきます。

・緩慢凍結法
胚(受精卵)を凍結液に段階的に浸していき、ストローに入れて緩やかに2時間かけて、凍結させます。

融解の方法は、30℃のお湯の中で胚(受精卵)を融解した後、徐々に凍結保存剤を薄めていきます。

急速凍結法(ガラス化保存法)は胚(受精卵)の細胞質にダメージが、緩慢凍結法に比べて少ないというメリットがあります。

急速凍結法(ガラス化保存法)は受精卵、胚盤胞、未熟卵、卵子に凍結が可能です。

しかし、胚(受精卵)の培養技術が進んでも、半数近い胚(受精卵)は胚盤胞まで成長できません。
胚盤胞まで育った胚(受精卵)は、もともと強い生命力があるのです。
生命力が強いから、移植の成功率も高いし、凍結や融解にも強いと言えるのです。
胚盤胞移植、胚(受精卵)の凍結保存もまだ歴史が浅いのですが、治療に取り組んでいる病院からは「妊娠率が高い」とのデータが上がっています。

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